(2007.12.27)

確かな伝え合いを実現するコミュニケーション技法〈対話法〉とは

受容・共感・傾聴の大切さをすでにご存知の方はこちらからお読み下さい

聞くことの重要性

仕事やプライベートな場面など、日常生活の中で、自分が伝えたいこと(事柄や気持ち)を分かってもらえない、相手が言いたいこと(事柄や気持ち)がなかなか理解できないという経験はだれにでもあるでしょう。

また、「対話」や「話し合い」の重要性が毎日のように叫ばれていますが、話し合いの進め方によっては、かえって逆効果になる可能性も無視できません。

一方、特にトラブルや困ったことがあるわけではないけれど、相手(家族、同僚、生徒、患者、利用者、顧客、友人など)と、もっといい関係を築きたい、こちらの気持ちをうまく伝えたい、相手の気持ちをもっと知りたいなど、私たちにはさまざまな欲求があります。

しかし、これらの必要性や願いがありながらも、なかなか思うようにいかないのが現実です。そして、その原因の一つとして、私たちが適切なコミュニケーションの方法を習ってこなかったことが考えられます。

そこで、私のこれまでの体験を振り返りながら、実りあるコミュニケーションをするにはどうしたら良いかと考え、1994年に〈対話法〉を考案しました。これは、心理カウンセリングの基本的技法の一つである「相手の話の聞き方」(いわゆる傾聴技法)などを基にして、さまざまな立場や役割の人々が、あらゆる場面で使えるように極限まで簡略化したものです。


 

〈対話法〉の特徴

〈対話法〉の唯一の約束ごと(ルール)は、必要に応じて「自分の考えや気持ちを言う(反応型応答)前に、相手が言いたいことの要点を、相手に言葉で確かめる(確認型応答)」ことです。

■〈対話法〉は、反応型応答・確認型応答という新しい概念を導入しました:

通常の対話では、私たちは、相手が言いたいことの要点を相手に確認すること(確認型応答)を省略して、自分の意見や気持ち(反応型応答)を言っています。

この2つの型を区別できるようになることが、〈対話法〉を理解し、実践に結びつけるための第一歩です。

*反応型応答と確認型応答という分類は、浅野のオリジナルです。なお、反応型応答と確認型応答の性質には違いがありますが、どちらが良くて、どちらが悪いということはありません

■〈対話法〉は、「オウム返し技法」ではありません:

従来の「傾聴技法」の中では、「繰り返し(オウム返し)」や「単なる言い換え」が推奨されている場合がありますが、これらを推奨していないところが〈対話法〉の特徴です。

■〈対話法〉は、「聞くだけ」ではありません:

相手に確認をして、それが合っているとわかれば、そのあとで聞き手側から質問をしたり、意見・感想・アドバイスを言っても大丈夫です。

いや、それどころか、本来、質問や意見交換がなければ、意義のある対話は成り立ちません。一方的に「聞くだけ」では、対話にならないのです。

しかし、従来から提唱されてきた、いわゆる「傾聴技法」では、この点が間違って伝わっていることがあり、残念なことです。浅野は、「傾聴」というコトバ自体に、誤解されやすい原因の一つがあるように思っています。


〈対話法〉では、技法を簡略化したことにより、どんな人でも習得が容易になりました。また、とっさの場合も慌てずに使うことができます。

〈対話法〉は、見かけは「ありきたり」ですが、実践してみると、意外と奥が深く、想像以上の効果があります。そして、〈対話法〉は日常生活のあらゆる場面(家庭、地域、学校、会社、施設、病院など)で生かせます。

〈対話法〉を使うと……

■誤解の少ない正確な会話ができるようになります。

■冷静さを保ちながら会話ができるようになります。

■お互いの間に、安心感と信頼感が増します。

〈対話法〉が使えるようになるには

〈対話法〉の基本は非常にシンプルなので、コツさえわかれば、特別な練習をしなくても使えます。さらに、グループで練習することによって、より確実に使えるようになります。

現在、定例的な練習の場は、東京都(文京区)新潟県(上越市)福島県(郡山市、二本松市、霊山町)・群馬県(前橋市)・福岡県にあります。

〈対話法〉を身に付けた人が増えてくれば、今後、さらに全国各地で開催できるでしょう。考案者としては、一日も早くそういう日が来ることを願いながら、日本対話法研究会のメンバーと一緒に普及活動を進めています。


■〈対話法〉が解説されている本『こころの通う対話法』 こちら

■反応型応答と確認型応答の例 こちら

■体験談 こちら

■〈対話法〉のすすめメッセージ こちら

■練習方法 こちら

■〈対話法〉語録 こちら

 


〈対話法〉ならびに対話法研究所は、宗教団体や政治団体とは関係がありません。

会社などの組織や、皆さんの日常生活の中で〈対話法〉使っていただけると嬉しいです。
なお〈対話法〉は、まだ認知度が低いので、〈対話法〉と言っても世の中では通じません。そこで、〈対話法〉の呼称を用いる際には、浅野の考案であることを添えることをお勧めします。

対話法研究所・浅野良雄/日本対話法研究会